お餅の焼き方を調理器具別で解説!冷凍保存の方法やアレンジレシピもご紹介
- #保存方法
- #豆知識
生クリームのなめらかな味わいと、ぷるんとした食感が美味しいパンナコッタとババロア。
家庭でも簡単に作ることができ、子供から大人まで幅広い世代に親しまれているスイーツですが、その違いが良くわからない…という方も多いのではないでしょうか?
今回は、パンナコッタとババロアの製法や歴史を比較しながら、混同されやすいムースやプリンも含めて、その違いについて解説していきます。
もくじ
パンナコッタとは、イタリアを代表するデザートの一つで、生クリームや牛乳、砂糖などを熱してゼラチンで冷やし固めたスイーツです。
パンナコッタという名前の由来は、イタリア語の「panna(生クリーム)」と「cotta(煮る)」であり、この2つの単語を合わせて「Pannna cotta(パンナコッタ)」と呼ばれるようになったと言われています。
生クリームの濃厚な味わいと弾力のあるプルプルの食感、つるんとした滑らかな舌触りを楽しめるところが魅力的で、幅広い年代から愛されているスイーツです。
パンナコッタは、酪農が盛んなイタリア北部のピエモンテ州発祥のスイーツで、1900年代初頭から家庭菓子として食べられていました。
当時は生クリームやゼラチンが普及していなかったため、牛乳やその上澄みをデンプンと共に煮込んで固めていましたが、現代ではゼラチンで固めて作られています。
日本では、1992年にサントリーが業務用粉末「即席パンナコッタ」を発売し、続いて1993年に森永乳業がカップ入りの商品を販売したことから、その後の1994年頃に日本各地でブームとなりました。
パンナコッタ特有の食感や濃厚な味わいは現在でも根強い人気があり、レストランでのデザートや家庭で手軽に作れるスイーツとしても親しまれています。
パンナコッタの作り方は「温めた材料をゼラチンで冷やし固める」という非常にシンプルなものです。
ソースやフルーツ等のトッピングにより、様々な種類のアレンジもできるパンナコッタですが、ここではスタンダードなレシピをご紹介します。
・生クリーム(200cc)
・牛乳(150cc)
・砂糖糖(30g)
・粉ゼラチン(5g)
・水(大さじ2)
・お好みでジャム等
ババロアはフランスを代表する冷製デザートの一つで、卵・牛乳・砂糖で作ったアングレーズソース(カスタード風のソース)と泡立てた生クリームを合わせ、ゼラチンで冷やし固めて作られるスイーツです。
泡立てたクリームによるふわっと軽い舌触りながらも、ゼラチンによるプルンとした弾力のある食感が魅力で、日本を含めた世界中で定番のデザートとして広く親しまれています。
ババロアは、シンプルなカスタード味のほか、フルーツや紅茶、抹茶、コーヒーなどを加えて冷やし固めたもの等、様々なアレンジレシピがあります。
「ババロア(bavarois)」はフランス語で「バイエルンの」という意味があり、フランス菓子ではありますが、そのルーツはドイツにあると言われています。
ババロアという名前の由来は諸説ありますが、現在のドイツにあたるバイエルン王国に仕えていたフランス人シェフが、貴族に振舞うために考案したスイーツであることから、ババロアと名づけられたという説が有力です。
他にも、18世紀にパリのカフェで、バイエルン気質の貴族達が流行らせた飲み物が「ババロアーズ」と呼ばれており、そこからお菓子版として「ババロア」になったという説もあります。
ババロアは加える材料によってアレンジをしやすいスイーツで、様々なフレーバーのレシピがありますが、ここではシンプルなカスタード味のレシピをご紹介します。
・牛乳(250cc)
・卵黄(2個分)
・砂糖(60g)
・生クリーム(100cc)
・バニラエッセンス(適量)
・粉ゼラチン(5g)
・水(大さじ2)
パンナコッタとババロアの最大の違いは、「生クリームを泡立てるかどうか」という点にあります。
どちらもゼラチンで冷やし固める工程は共通していますが、ババロアではカスタード風のソースを使用するほか、泡立てた生クリームを使用する点が大きく異なります。
パンナコッタは基本的に卵を使用せず生クリームも泡立てないため、ミルキーで濃厚な味わいと、より弾力のある滑らかな食感が特徴として挙げられます。
その一方、ババロアはカスタード風のソースによる濃厚な味わいと、泡立てた生クリームによる軽い食感が特徴的です。
このように、よく似ているように見えても材料や作る工程には微妙な違いがあり、その違いが味わいや食感の違いへと繋がっています。
パンナコッタとババロアの違い
パンナコッタ:ミルキーで濃厚な味わいと、生クリームの弾力のある滑らかな食感が特徴
ババロア:カスタード風ソースの濃厚な味わいと、生クリームの軽い食感が特徴
パンナコッタとババロアの違いについて解説してきましたが、その他にもよく似たスイーツとして、ムースやプリンが挙げられます。
ムースやプリンはどちらも聞き馴染みのあるスイーツですが、パンナコッタやババロアとはどのような点が違うのでしょうか。
ここからは、ムースとプリンそれぞれについての特徴と、ババロア・パンナコッタとの違いを見ていきましょう。
ムースはフランス語で「泡」を意味しており、泡立てたメレンゲと生クリームに、フルーツペーストやチョコレートを加えて冷やし固めて作ります。
17世紀に初めて作られたと言われており、とても柔らかく咀嚼しなくても食べられるため、顔を動かさずに優雅に食べることができるという理由で、女性から好まれていました。
ムースは基本的にはゼラチンを使用せずに固めるため、ババロアやパンナコッタと比べて、空気を含んだふわっと軽やかな口当たりとなる点が特徴的です。
また、その軽やかな食感と爽やかな後味はコース料理の始まりにもふさわしいため、フレンチ料理などの前菜としてもよく提供されています。
デザートだけではなく料理としても広く提供されている点も、ババロアやパンナコッタと明確に違う点の一つと言えます。
なお、ゼラチンを使用したムースのレシピもありますが、使用する量はパンナコッタやババロアよりも少量であるため、ふんわりとした食感に仕上げられています。
ムースは、ババロア・パンナコッタよりもふわっとした軽やかな口当たり
プリンはイギリス発祥のお菓子で、元々は「プディング」と呼ばれており、航海中に船にある食べ物を無駄なく食べる為に、余った肉や野菜を卵液に入れて蒸したことがプリンの始まりと言われています。
本場イギリスでは「プディング(プリン)」は蒸し料理全般を指していますが、現在日本でプリンと呼ばれているのは、牛乳と卵による素朴な味わいが特徴的なカスタードプリンを指します。
日本では「プリン」と聞くと甘いスイーツのイメージが浸透しているので、蒸し料理全般を指すというのはなんだか意外ですよね。
見た目はババロアやパンナコッタとよく似ていますが、この2つとの最大の違いは材料にゼラチンを使用せずに固める点です。
プリンは、卵が加熱調理により凝固する特性を利用して固めているため、オーブンや蒸し器を使っての加熱工程が必ず必要となります。
その際、加熱時間や材料によって固さを調整することができるため、自分で作る際には好みの食感に調整して楽しむことができるのもプリンの特徴です。
現在では「ケミカルプリン」と呼ばれるゼラチンを使用して作るプリンのレシピもあるため、必ずしも全てのプリンに当てはまるわけではありませんが、伝統的なプリンとババロア・パンナコッタの大きな違いは、ゼラチンの有無だと言えるでしょう。
プリンはゼラチンを使用せず卵を加熱して固めているので、自分好みの食感に調整できる
パンナコッタとババロアの最大の違いはその調理方法で、どちらもゼラチンで冷やし固める工程は共通していますが、ババロアはカスタード風のソースや、泡立てた生クリームが使用されています。
パンナコッタは生クリームを泡立てず卵も使用しないため、より強い弾力とつるんとした食感となり、ババロアのほうがよりふんわりと軽い食感になっています。
また、混同されやすいムースやプリンは、基本的にゼラチンを使用せずに作られており、その工程の違いがパンナコッタやババロアとの食感の違いにも現れているのです。
ルーツもそれぞれで異なり、パンナコッタはイタリアの酪農地域の家庭菓子として誕生し、ババロアはフランスのお菓子でありながらも、元々はドイツの貴族達のために作られたと言われています。
ムースはフランスで誕生して当時の女性達の間で好まれており、プリンは大航海時代のイギリスにて、船にある食材を無駄にしないよう卵液に入れて蒸したことから始まっています。
このように、互いによく似ているように見えるスイーツですが、実はそれぞれの材料や作り方、歴史文化には明確な違いがありますね。
これまで違いがよく分からないまま食べていたという方は、是非今後それぞれの違いを意識して食べ比べてみてはいかがでしょうか?
このサイトはプロモーションを含んでいます。