シャーベット、ソルベって何が違うの?相違点や似ているスイーツもご紹介!

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写真映えもしやすく、シャリシャリした食感と冷たさで夏にぴったりのシャーベットとソルベ。

改めて考えてみると、この2つはよく似ている気がしますよね。でも名前が違うということは、はっきりとした違いがあるということです。

この記事では、シャーベット、ソルベの違いや、他にも似ているアイスについて解説します。含まれる成分などに違いがありますので、気をつけたいかたはぜひご参考ください!

この記事のポイント
  • シャーベット……糖類、果汁や酸などを加えて凍らせた冷菓
  • ソルベ……果汁または果汁シロップにシャンパン・リキュールなどのお酒を加え、凍らせたもの
  • ジェラート……果汁、牛乳、砂糖の他にフレーバーとなる素材が使われる氷菓
  • その他「グラニテ」「フラッペ」「かき氷」なども似ている

シャーベット、ソルベの違いと共通点

カットフルーツが入ったカラフルなアイスバーが陳列されている画像"

シャーベットとソルベはシャリシャリしているひんやりしたスイーツであるという点でとてもよく似ています。

実は、シャーベットとソルベの間には大きな違いと共通点が存在します。

ここではシャーベットとソルベを大枠で捉えた違いと共通点を紹介します。

シャーベットとソルベは原材料が異なる

シャーベットとソルベの間にはいくつかの違いがありますが、その中でも大きく異なるものは原材料です。

シャーベットは、乳脂肪分が含まれることがあり、原材料の範囲が広く、お酒が含まれるものがあまりないことが特徴です。

一方でソルベは、乳脂肪分が含まれることは無く、必ず果汁やリキュール、それらを含んだシロップなどが入っているものを指します。

両者の原材料の特徴を見てみると、乳脂肪分と果汁やお酒の有無という点で異なっていることが分かります。

シャーベットとソルベの起源は同じ

シャーベットとソルベは原材料や定義が異なりますが、実はその起源は同じです。

どちらもアラビア語で飲み物、ジュースを表す「シャルバト」が由来となっています。

「シャルバト」とは果物を原料としたシロップを水で薄め、砕いた氷を入れて冷やした飲料のことです。

当初は消化を助ける、身体を冷やすなどの用途で薬の代わりとして利用されていました。

また、その歴史は長く、殷の時代の中国、古代エジプトの時点で既に存在しており、貴族層・富裕層に嗜まれていました。

このように、シャーベットとソルベは同じものをルーツとしているのです。

シャーベットとソルベの発祥国は異なる

シャーベットとソルベはどちらも「シャルバト」由来としていますが、それぞれの発祥は異なるとされています。

シャーベットの発祥国はイタリア、ソルベの発祥国はフランスです。11世紀ごろにシリア地方に侵攻した十字軍が、シャーベットをアラビア語読みした「シャルバート」の製法をヨーロッパに伝えたことが起源になっています。

意味はどちらも「水で薄めた果汁を砕いた氷で冷やした冷たい飲み物」となります。

現在では別々のスイーツとして扱われていますが、元々は同じ飲み物だったと考えると面白いですね。

シャーベットとは

チェリーのシャーベット

シャーベットとは詳しく説明するとどのようなスイーツなのでしょうか。

定義や乳成分などについて、より具体的にシャーベットについて説明していきます。

シャーベットの定義

シャーベットの定義は「糖類、果汁や酸などを加えて凍らせた冷菓」であることです。

シャーベットとソルベの違いの中でも挙げたように、シャーベットは乳脂肪分や乳固形分を含む場合もあるため、原材料の幅が広くなっていることが特徴です。

シャーベットの原材料

シャーベットの原材料として、甘くしたフルーツジュースまたは果汁、牛乳、砂糖、コーヒー、香草などが挙げられます。

それらの他に卵白、ゼラチンが含まれる場合もあります。

シャーベットの乳成分

シャーベットの中には4%~8%程の乳脂肪分が含まれています。

そのため、シャーベットは牛乳から水分を除いた全栄養成分である「乳固形成分」が3.0%未満の凍ったお菓子と言うことができます。

シャーベットには牛乳が入っているため、凍るのも溶けるのも遅くなっています。

シャーベットに分類されるお菓子

シャーベットの定義・原材料を紹介しましたが、ピンとこなかった人も多いのではないでしょうか。

シャーベットは市販のアイスの分類で言うところの「氷菓」(乳固形分が3.0%未満のもの)です。ここでは乳製品が入っているものを紹介します。

パピコ(チョココーヒー)

”シャーベットとソルベの違い papico"

グリコから生産されているパピコはシャーベットに分類されます。

パピコには乳製品が入っていて、かつ氷菓に分類されるためです。

メロンボールシャーベット

シャーベットとソルベの違い メロンボールシャーベット

可愛らしいメロンの形をした容器に入っているメロンボールシャーベットもシャーベットに分類することができます。

メロンボールシャーベットにも乳製品が成分表に表示されています。

爽(バニラ味)

シャーベットとソルベの違い 爽

シャリシャリとした食感ですっきりとした後味が楽しめる「爽」もシャーベットに分類することができます。

バニラアイスである爽ですが、意外にも乳固形分は3.0%未満の為こちらも評価に分類され、シャーベットアイスとなっています。

このように、身近な市販のアイスの中にシャーベットは多く存在します。

ソルベとは

ライムのソルベの画像

「ソルベ」と聞いて何のことなのか説明するとしたらどのように説明しますか。

「冷たくてシャリシャリしている」という説明ではシャーベットとかぶってしまいます。

ソルベの定義・成分などについて説明していくのでソルベについて知っていきましょう。

ソルベの定義

ソルベは「果汁または果汁シロップにシャンパン・リキュールなどのお酒を加え、凍らせたもの」です。

特徴として、「果汁は必ず使用され、お酒が混ぜられることもある」ということが挙げられます。

また、乳製品を含むことはないという点がシャーベットと大きく異なります。

ソルベの原材料

ソルベの原材料はリンゴ・梨・イチゴなどの果物/果汁、リキュール、砂糖などです。

本来は洋酒が用いられ果汁と一緒に混ぜて作られますが、お酒が苦手な人のためにノンアルコールタイプのソルベも販売されています。

ソルベの乳成分

ソルベには乳成分が使用されないため、乳固形分と乳脂肪分が0%になっています。

乳脂肪分が4%~8%で乳固形分が3.0%未満のシャーベットとは別物であると分かります。

ソルベに分類されるお菓子

身近なアイスクリームの中にソルベに分類されるものは思いつきづらいのではないでしょうか。

市販のアイスの中からソルベにあたるものを紹介していきます。

ガリガリ君 (ソーダ味)

シャーベットとソルベの違い ガリガリ君

誰もが知っているアイスクリームの一つであるガリガリ君はソルベに分類することができます。

乳製品が含まれておらず、氷菓に分類されるためです。

また、風味をつけるためにリキュールが使用されている点もソルベと分類できる理由の一つです。

Dole もりだくさんフルーツ

シャーベットとソルベの違い dole

夏のスポーツの差し入れに利用されることが多いDole盛りだくさんフルーツも乳製品が使われていない氷菓であるためソルベに分類することができます。

ガツン、とみかん

シャーベットとソルベの違い ガツン、とみかん

みかんの果肉が丸ごと入っているガツン、とみかんもソルベに分類することができます。

ガツン、とみかんの中にもガリガリ君同様香りづけのためにリキュールが含まれており、ソルベの特徴を有していると言えます。

ジェラートとは

ハングル文字が書かれた2つのジェラートを持つ手"

シャーベットとソルベの他にその境界が曖昧なものとして「ジェラート」が挙げられます。

ジェラートはシャーベットとソルベに比べてどのような違いがあるのでしょうか。

ジェラートの定義、原材料などについて紹介していきます。

ジェラートの定義と原材料

ジェラートとは原材料に果汁、牛乳、砂糖、の他にフレーバーとなる素材が使われる氷菓のことです。

フレーバーに用いられる素材にはコーヒー、ミント、レモンなどの様々なものがあり、見た目がカラフルであることも特徴です。

ジェラートの発祥国

「ジェラート」はイタリア語で「凍った」という意味の単語が語源になっています。

ジェラートはイタリア人にとって欠かせない夏のスイーツであり、シチリア地方ではパンに挟んで食べられるそうです。

ジェラートの乳成分

ジェラートには牛乳が使用されるため乳成分が含まれています

乳成分の量はシャーベットより多く、アイスクリームよりは低いといったところです。

そのため、ジェラートはあっさりとした乳製品を使用しないソルベと比べて濃厚さが際立ち、乳製品を多く使うアイスクリームよりはカロリーが低いというスイーツと言えます。

シャーベット/ソルベとジェラートの違い

シャーベット/ソルベとジェラートの違いは乳固形分、乳脂肪分の量です。

日本のアイスクリームは乳固形分の量によって名称が変化します。

シャーベット/ソルベは乳固形分の量が3.0%未満であるため「氷菓」に分類されますが、ジェラートは牛乳が原材料に含まれるため、乳固形分の量が10%以上の「アイスミルク」に分類されます。

そのため、あっさりとした味でヘルシーであるのがシャーベット/ソルベ、コクがあって濃厚な味かつカロリーが低めであるのがジェラートと言えます。

シャーベット/ソルベに似ているスイーツ

抹茶のかき氷の画像"

シャーベットとソルベは似たもの同士として挙げられますが、ほかにもその2つに似ているスイーツがあります。

ここではシャーベットとソルベに似ているスイーツを3つ紹介します。

グラニテ

「グラニテ」というスイーツを聞いたことはありますか。

例えば、コース料理の途中で出てくるスイーツの名前として出てきます。

グラニテとはフランス発祥のシャーベット状の氷菓で、フランスではコース料理の肉料理とローストの間に口直し目的で提供されるもののことです。

グラニテはフランス語で「ざらざらした」という意味であり、その名の通りソルベと比べて氷の粒が粗く、シャリシャリとした食感が特徴です。

フラッペ

フラッペとは氷を用いた飲み物やスイーツ、お酒の総称で、フランス語の「冷えた」を意味する「frappe」から名付けられました

細かい定義などはなく、日本ではかき氷にアイスクリームやフルーツなどをトッピングしたもの、フローズンドリンクをフラッペと呼ぶことが多いです。

かき氷

枕草子に出てくる「けずり氷」を起源とするかき氷は氷を細かく削ったものにシロップなど甘味のあるものを加えたもののことを指します。

氷を使用するスイーツであるため、シャーベットやソルベとの違いが分かりにくいですが、作り方が異なります。

シャーベット/ソルベはシロップなどをかき混ぜながら凍らせるのに対し、かき氷は完全に凍らせた氷を削り、そのあとにシロップをかけて作ります

このように、シロップをいつ投入するかという部分で違いが生まれています。

シャーベット、ソルベの違い まとめ

この記事のポイント
  • シャーベット……糖類、果汁や酸などを加えて凍らせた冷菓
  • ソルベ……果汁または果汁シロップにシャンパン・リキュールなどのお酒を加え、凍らせたもの
  • ジェラート……果汁、牛乳、砂糖の他にフレーバーとなる素材が使われる氷菓
  • その他「グラニテ」「フラッペ」「かき氷」なども似ている

シャーベットとソルベの間には、「原材料の中に乳製品が入っていたらシャーベット」、「お酒が入っていたらソルベ」というように大きな違いがあります。

原材料の違いの他にも定義/発祥地の違いも見受けられました。

また、シャーベット/ソルベとジェラートの違いに関しては、乳固形分がどのくらい入っているのかで明らかにすることができます。

冷たいものが食べたくなった時、その時の気分に合わせて、シャーベット、ソルベ、ジェラートを選んでみてください。

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