お餅の焼き方を調理器具別で解説!冷凍保存の方法やアレンジレシピもご紹介
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わたしたちの食卓によく登場する食パンですが、なぜ「食パン」と呼ばれるのかご存じですか?
実は「食パン」は正式名称ではなく、その名前の由来にはいくつかの説があるのです。
また、普段食べているパンは材料と食感から分類することができますが、どのように分けられるのでしょうか。
日本発祥の総菜パン・菓子パンについてや、日本各地のパンにはどのようなものがあるのかについても気になりますよね。
そこでこの記事では、食パンの正式名称の由来やパンの分類方法、総菜パン・菓子パンのはじまりや、ご当地パンについてご紹介します。
もくじ
「食パン」は誰もが普段使っている言葉ですが、実は正式名称ではありません。
名前の由来についてはいくつかの説があり、一番有力だといわれている正式名称は「主食用のパン」で、「食パン」はその略だという説です。
他にも正式名称についての説がありどれが本当なのか断言できるものはありませんが、どの説もなるほどと思える興味深いものです。
なぜ食パンと呼ばれるようになったのか、正式名称について解説していきます。
日本で食パンが誕生したのは、明治時代初期頃(1900年頃)だと言われています。
食パンは日本での呼び方で、四隅が直角になっている長方形の「角型食パン」と、上がふっくら山の形になっている「山型食パン」(イギリス食パン)があります。
なぜ「食パン」と呼ばれるようになったのでしょうか。
その由来となる正式名称には主に5つの説がありますので、1つずつご紹介していきます。
イギリス発祥のイギリスパンという山型のパンを最初に日本で売り始めたのが「ヨコハマベーカリー」を営むイギリス人のロバート・クラークさんです。
横浜に住む外国人駐留者に向けてイギリスパンを作り始めたのですが、その頃日本では甘い菓子パンが人気だったので、それと区別して正式名称「甘くない主食用のパン」→「食パン」と呼ばれるようになったと言われています。
また海外では、日本のように米ではなくパンが主食ということから、正式名称「主食用のパン」→「食パン」とも言われています。
ちなみに、ヨコハマベーカリーは閉店していますが、クラークの後を継いだ日本人、打木彦太郎さんの「ウチキパン」で現在も営業を続けていますよ。
消しゴムが使われるようになる以前は、古いパンの白い部分を消しゴムとして使っていました。
今でも美術の木炭デッサンで使われることもありますが、それを消しパンと呼んでいたので、食べるパンと区別するために「食パン」と呼ばれるようになったそうです。
現在使われているプラスチックの消しゴムは1959年頃から使われていますが、食パンが日本でよく食べられ始めたのもその頃なので、実際に区別するために使われていた正式名称である可能性もありますね。
フライパンを日本語に訳すと「揚げる・炒める(フライ)平らな鍋(パン)」です。
「パン」が使われるので、わかりやすく分けるために「食パン」と呼ばれるようになったという説です。
パンは作るときに発酵させますが、その発酵時にパンにできた気泡のすき間が、まるで酵母に食べられた跡のように見えたことから「酵母に食べられたパン」=「食パン」に派生したという正式名称の説もあります。
パン屋さんで食パンが売られるようになった頃、食パンのことを西洋料理の「もと」になる食べ物という意味から「本食パン」(もとしょくぱん)という正式名称で呼んでいました。
この正式名称「本食パン」を略して「食パン」になったといわれています。
ちなみに本食パンとはイギリスパンそのもののことで、現在でもパン職人や高齢の方は食パンのことを正式名称にちなんで「本食」と呼ぶ方もいます。
パンの種類はとても多く、世界で数千種類とも言われています。
パンを分類する方法は色々ありますが、ここでは材料の配合、食感による分け方をご紹介します。
パンの種類は材料の配合によって、2種類に分けることができます。
以下の表にまとめました。
分類 | 材料 | 特徴 | 具体的なパン |
---|---|---|---|
リーン |
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リッチ |
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参考:リーンなパンの種類 |
パンの図鑑
参考:リーンなパン・リッチなパンの違いや意味 | お菓子・パン材料・ラッピングの通販【cotta*コッタ】
リーンは主にフランス発祥のパンに多く、これはフランス人が小麦本来の香りや風味を好み余計な材料を入れない方が良いという考えと、ヨーロッパでは毎日のようにパンを食べるので、リーン系のほうがシンプルなので飽きないという理由があります。
一方で、日本発祥のパンはリッチが多く、何もつけずにそのまま食べても美味しいので、食パン以外はリッチを使うことが多いです。
見た目は基本的に、リーンの方が焼き色が薄く、糖分の多いリッチの方が濃い色に焼きあがります。
リーンは焼き立てが一番おいしく、時間がたつとだんだんパサパサしてきますが、リッチは保水性がある砂糖やバターを使うので、しっとりした食感が翌日にも続くのが特徴です。
パンの種類は食感によって、3種類に分けることができます。
以下の表にまとめました。
種類 | 特徴 | 具体的なパン |
---|---|---|
ハード |
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ソフト |
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セミハード |
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|
ハードは、外皮(クラスト)がパリッとしていて硬く、内側(クラム)は柔らかい食感で、食事パンに多い種類です。
ソフトは逆に柔らかく、砂糖やバター、卵などが使われていて、甘いパンはこのソフトが多く、スーパーなどで売られているパンの多くはこのソフト系に分類されます。
セミハードはその中間の硬さで、柔らかさの中にも食べ応えのある食感です。
一般的に総菜パンは、おかずがトッピングされているもの、菓子パンは甘味をつけたり、ジャムやあんこ、チョコレートなどを使ったぱんの事を指し、単体で食事やおやつとしても食べられるので美味しくて手軽ですよね。
そんな日本で人気の「総菜パン」と「菓子パン」ですが、実はヨーロッパなどでは、砂糖を使用していないシンプルなパンが主流なので、あまり多くは見られません。
実は、もともと米食だった日本人ははじめパンを食べる習慣がなかったため、どうやってパンを食べてもらうか試行錯誤の末に生まれたのが、総菜パンや菓子パンなのです。
ここでは、日本発祥といわれる総菜パンや菓子パンについてご紹介します。
フルーツサンドは、千疋屋が始まりとされる東京発祥説と、祇園のお店が始まりとされる京都発祥説があります。
いずれも、大正時代に高級だった果物を気軽に食べてもらおうと、パンにフルーツを挟んで提供したのがはじまりです。
コッペパンは日本発祥で、アメリカでパンの製法を学んだ田辺玄平(たなべげんぺい)によって大正時代に考案されたと言われています。
コッペパンの「コッペ」は、フランス語の「クッペ」(意味:切られた)が由来だと言われており、パンの焼きあがりをよくするために切り込みを入れたことから名付けられました。
戦後の給食では、材料が安価なのと衛生的で栄養価も高いことから、小麦粉と脱脂粉乳を使ったコッペパンが主流となり、日本に普及しました。
今では焼きそばパンやホットドッグなどアレンジして楽しまれることも多く、揚げパンは給食でも大人気の献立ですよね。
ふわふわの甘いパン生地の上にサクサクのクッキー生地がのっているメロンパンも、日本発祥です。
メロンパンのはじまりは、ポルトガルの伝統菓子「パンデローロ」を取り入れたといわれる説や、フランスの「ガレット」を元に作ったという説などがありますが、作ったのは日本人とされています。
名前の由来は、表面の模様の見た目がメロンに似ているのでメロンパンと呼ばれるようになったと言われている他、「メレンゲパンが訛ってメロンパンになった」「メロンの人気に便乗してつけた」など様々な説があります。
今ではご当地メロンパンやチョコチップ、堅めのクッキー生地など様々な種類が販売されていますよね。
日本の代表的な菓子パンともいえるのが、あんパンではないでしょうか。
発祥は明治2年、銀座木村屋(現木村屋總本店)の創業者、木村安兵衛が「日本人好みのパンを作りたい」という思いから考案されました。
その頃はイースト菌が日本では希少だったため使わず、酒種で発酵させていたのが特徴です。
今でも木村屋總本店で伝統的な味が引き継がれているようなので、気になった方は是非食べてみてくださいね。
総菜パンの中でも人気のカレーパンは、パンの中にカレーを入れて、衣をつけて揚げる、もしくは焼いて作られています。
カレーパンの起源は諸説ありますが、東京の深川にあったパン屋さん「名花堂」(現カトレア)で昭和2年に洋食パンとして販売されたのがはじまりと言われています。
人気があったカツレツとカレーを組み合わせたパンを作ろうと思い、具が入ったパンをカツレツのように揚げたのですが、この時は中がカレーではありませんでした。
一方で、練馬区の「デンマークブロート」では、創業者がカレーサンドを発売し、その後揚げるようになったようです。
当時洋食ブームだったことから、工夫してカツレツとカレーライスのいいところを合わせてパンを作ろうとしていたのですね。
最近はご当地パンが大人気で、各地のパンが集まるイベントなどが行われると大盛況です。
普段食べているパンが意外と他の県では売っていなかったりと、その土地ならではの味はまさに地元民に愛されるソウルフードです。
ここでは、全国のご当地パンの中から4種類ご紹介します。
からしが塗ってあるパンの間に、薄塩味のポテトチップス、青のり、キャベツ、人参を挟んで、マヨネーズがかけられたパンです。
お店によって、パンの種類や具材、ソースに違いがあります。
50年以上前、割れて売り物にならないポテトチップスを使えないか、と菓子問屋に相談されたのがきっかけで誕生し、その後神奈川の横須賀で誕生し名物になりました。
食べたことがない人からすれば、想像のつかないパンですが、一度は味わってみたいものですね。
上越産コシヒカリを使った米粉パンで新潟名物の笹だんごを包み、焦がしきなこを振りかけています。
笹だんごパンは、和菓子屋である小竹製菓で2015年に誕生し、テレビや雑誌でも紹介されました。
団子のもちもち感が美味しくて、和菓子に近い珍しいパンです。
パッケージには笹を持つパンダのかわいいイラストが描かれているので、お土産にもぴったりですよ。
34cmの細長いコッペパンにミルククリームが挟んであります。
定番のクリーム、チョコ、ピーナッツ、丹那牛乳の他に、季節限定やコラボ商品など色々な味が楽しめるのも特徴です。
1978年に発売され、アニメの中にも登場したことで知名度が上がり人気が出ました。
パッケージもキリンのイラストというとにかく長いコッペパンは、静岡県民のソウルフードです。
パンとビスケットの2層のさっくりとした生地にチョコレートがコーティングされたドーナツのようなパンです。
食感がおもしろいと話題になり大ヒットして、学校ではすぐに売り切れたため「幻のパン」と呼ばれていたこともあります。
開発者がマンハッタンで見た商品を参考にして作られたので「マンハッタン」と名付けられ、1974年に販売されてから今でも人気のロングセラー商品です。
冷やしたり、トースターで温めたり、ミルクに浸けたりするなど、色々な食べ方を楽しめるパンです。
「食パン」は正式名称ではなく、その名前の由来は「主食用パン」という正式名称の略だという説が有力です。
数多くあるパンの種類は、材料の配合によって「リーン」「リッチ」に、食感によって「ハード」「ソフト」「セミハード」に分類できます。
総菜パンや菓子パンは、海外ではシンプルなパンが好まれるので主流ではありませんが、あんぱんやフルーツサンドなど日本発祥のものを含め日本では人気です。
各地で販売されているパンもそのひとつで、今回はその中から4種類ご紹介しました。
食パンの正式名称にちなんでパンの歴史を感じたり、オリジナルのパンを味わってみたり、色々食べて楽しんでくださいね。
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