冷凍保存できないものの特徴とは?適さない食材やおかずを紹介

なぎ

物価上昇が加速する近年、節約や時短の観点から、食材の冷凍保存が注目を集めています。

また、冷凍することで食材の長期保存が可能なため、フードロスの削減にも繋がって嬉しいこと尽くしです。

しかし、どんなものでも美味しく冷凍できるわけではなく、食材やおかずによっては冷凍できないものもあります。

そこで今回は、「せっかく冷凍保存したのに、解凍してみたらまずくて食べられなかった…」ということにならないよう、冷凍してはダメな食材やおかずの特徴をご紹介していきます!

この記事のポイント
  • 水分や油分、食物繊維が多く含まれている食材やおかずは冷凍保存に向かない
  • 生野菜やじゃがいも、こんにゃく、豆腐、牛乳などは冷凍保存に向かない食材
  • 冷凍できないおかずの特徴は冷凍保存に適していない食材や加熱していないものが含まれることが挙げられる
  • 生野菜は調理してから、汁気があるものは水切りしてからなど工夫をすることで食材を上手に冷凍保存できる

冷凍保存がダメな食材やおかずがある!

にんにく、ニンジン、ジャガイモ、瓜、セロリ、レタスなどの野菜

近年食材やおかずの冷凍保存が注目されていますが、食材を上手に冷凍保存することには、下記のようなメリットがあります。

食材やおかずを冷凍保存するメリット
  • 食べきれなかった食材を冷凍することで、冷蔵よりも長期保存ができ、廃棄を削減できる
  • 特売の日に多めに買って冷凍保存することで、節約に繫がる
  • 下ごしらえした食材や作り置きしたおかずを冷凍すれば、日々の調理時間を短縮できる

このように、忙しい働き世代にとって嬉しい効果が満載ですが、食材やおかずの中には冷凍保存に向かないものもあるため注意が必要です。

冷凍保存できないものの特徴

右手で冷蔵庫を開け、左手にトマトを持ちながら振り返る女性

冷凍保存できないものを覚えておくのは、少し難しく感じるかもしれませんが、これらにはいくつか共通する特徴があります。

この共通点さえ抑えておけば「解凍してみたらまずくて食べられなかった…」という悲しい状況を防ぐことができるでしょう。

それではここから、冷凍保存できない食材やおかずに共通する3つの特徴について解説していきます。

冷凍保存できないものの特徴
  • 水分が多い食材・おかず
  • 油分が多い食材
  • 食物繊維が多い食材

水分が多い食材・おかず

水分が多い食材を冷凍すると、食材の中の水分が一度凍って、解凍する際に水分が外に出るため、べちゃべちゃとした食感になってしまいます。

本来の食感から大きく変わってしまうことで、食味が損なわれるため、水分量の多い食材の冷凍保存は避けるのが無難です。

【水分が多くて冷凍保存に向かない食材】
  • きゅうり
  • レタス
  • じゃがいも
  • 白菜
  • 大根
  • スイカ など

油分が多い食材・おかず

油分が多い食材は、冷凍しても油が固まらずに分離するため、酸化しやすくなり風味が悪くなってしまいます。

また、解凍すると水分と油分が分離して、本来の状態と全く異なる食材になるため、冷凍保存ではなく冷蔵保存するのが適しているでしょう。

【油分が多くて冷凍保存に向かない食材】
  • マヨネーズ
  • ドレッシング
  • 牛乳 など

食物繊維が多い食材・おかず

食物繊維が多い食材を冷凍すると、繊維の間の水分が凍り、筋っぽい感じが強くなってしまいます。

繊維質の多い野菜は、みずみずしくシャキシャキとした食感自体も美味しさの要素ですが、冷凍によりその良さが無くなってしまうため、常温や冷蔵で保存するのが良いでしょう。

【食物繊維が多くて冷凍保存に向かない食材】
  • ごぼう
  • たけのこ
  • キャベツ など

冷凍保存できない食材

3つのじゃがいも

前項では冷凍保存できない食材に共通する特徴を解説しましたが、普段自分がよく食べるものが冷凍できるかどうかが一番気になりますよね。

そこでここからは、私たちの生活に馴染みのあるものの中から、冷凍保存できない食材の具体例をご紹介していきます。

冷凍保存が向かない理由と共に、どうしても冷凍保存したい場合の方法についても解説していきますので、是非参考にしてみてください。

冷凍保存できない身近な食材
  • 生野菜
  • じゃがいも
  • こんにゃく
  • 豆腐
  • 牛乳

生野菜

生野菜は水分量が多く、冷凍することによって細胞が壊れるため、解凍した際にスカスカな食感になってしまいます。

このように生の状態で冷凍すると味や栄養素が損なわれるため、野菜を冷凍する場合は加熱調理をした後に保存するのがおすすめです。

じゃがいも

じゃがいもは水分が多く、冷凍してから解凍すると、水分が抜けたスカスカの食感になってしまいます。

加熱してマッシュポテトにすれば冷凍保存が可能なため、コロッケやポタージュ用として冷凍保存を活用するのはおすすめです。

こんにゃく

こんにゃくには水分が多く含まれており、冷凍することでスポンジ状に変化し、解凍後は縮んだゴムのような固い食感になってしまいます。

冷凍する場合は一口大にカットして水気をよく拭き取り、冷凍用保存用袋に入れて空気を抜いてから冷凍するようにしましょう。

豆腐

豆腐は水分量がとても多く、冷凍すると解凍時にほとんどの水分が抜けるため、スカスカとした状態になってしまいます。

このように豆腐本来の滑らかな食感が無くなってしまうため、ペースト状に潰して冷凍し、豆腐ハンバーグやナゲット等に調理するのがおすすめです。

牛乳

牛乳は意外にも油分が多く、冷凍すると水分・タンパク質・脂肪に分離するため、風味が大幅に損なわれてしまいます。

牛乳を冷凍したい場合には、空気に触れないよう冷凍保存袋に入れて密閉し、解凍後は加熱調理に使用するのがおすすめです。

冷凍保存できないおかずの特徴

掌を正面に向けている男性

作り置きしたおかずを冷凍保存すれば、温めるだけで簡単にご飯支度ができるため、忙しい毎日を送る方には非常におすすめな保存法です。

ただし、調理済みのおかずであっても、食材同様に冷凍保存できないものがいくつかあります。

ここからは、冷凍保存できないおかずの特徴をご紹介していきますので、自身でおかずを冷凍する際には是非参考にしてみてくださいね。

冷凍保存ができないおかずの特徴
  • 冷凍保存に適さない食材を使用
  • 加熱していないものが含まれたもの
  • 汁気の多いもの

冷凍保存に適さない食材を使用

前項にてご紹介した冷凍に向かない食材を使用している場合は、調理していても基本的に冷凍に不向きなため、冷凍保存はおすすめできません。

作ったおかずを冷凍しておきたい場合には、水分や油分、食物繊維の多い食材の使用を避けるようにしましょう。

おかずの例 理由
こんにゃくのきんぴら こんにゃくがゴムのような食感になる
炒り豆腐 豆腐の水分が出て、食味を損なう
粉吹きいも じゃがいもの水分が抜け、ボソボソとした食感になる

加熱していないものが含まれたもの

加熱していない食材が含まれたおかずを冷凍保存し、それを解凍してそのまま食べると、食中毒を引き起こす危険性があります。

冷凍保存するおかずを作る際には、しっかりと中まで加熱することを意識しましょう。

ただし、あくまで自宅で冷凍したものが危険なのであり、冷凍加工のうえ販売されているものであれば問題ありません。

おかずの例 理由
白和え 水気も多く、非加熱の豆腐を使用しているため
半熟卵のオムレツ 卵に完全に火が通っていないため
海鮮ユッケ 生食用の魚介類を冷凍するため

汁気の多いもの

煮物などの汁気の多いおかずは、冷凍することにより更に水分が出て本来の食味を損なってしまうため、冷凍保存には向いていません。

煮物は大量に作りやすいため作り置きにはぴったりですが、基本的には冷蔵保存し、温めなおして食べるのがおすすめです。

もしどうしても冷凍したい場合には、できる限り汁気を除いてから密閉して保存するようにしましょう。

おかずの例 理由
肉じゃが じゃがいもがスカスカになり、食感が悪くなる
筑前煮 たけのこやゴボウの筋っぽさが際立ち、食味を損なう
麻婆豆腐 豆腐の食感が損なわれ、味わいが落ちる

正しい冷凍保存方法とは?

冷凍庫に両手を入れている人

ここまで冷凍保存できない食材やおかずについて紹介してきましたが、実は少し手間を加えると上手に冷凍できるものもあります。

逆に言えば、間違った方法で冷凍保存すれば、冷凍向きのものでもまずくなってしまうことも少なくありません。

ここからは、食材を上手に冷凍保存するための正しい方法について、4つのポイントを解説していきます。

食材を上手に冷凍保存する方法
  • 生野菜は生のまま冷凍しない
  • 汁気があるものは水切りする
  • 粗熱をとって、トレーの上で急速冷凍
  • 空気を抜いて小分けにする

生野菜は生のまま冷凍しない

生野菜は基本的に水分が多いため、冷凍保存すると解凍時に水分が外に出てべちゃべちゃとした食感になってしまいます。

その一方で、下茹でをしたり炒めたり、加熱してから冷凍をすれば、料理に使いやすい良質な状態で保存することができます。

また、野菜まるごとではなく、小さくカットしたもののほうが早く解凍でき、型崩れも少ないため、食べやすいサイズに切ってから冷凍するのがおすすめです。

汁気があるものは水切りする

汁気のあるおかずは、解凍時にさらに食材から水分が抜けて食味を損なってしまいますが、なるべく汁気を切ってから冷凍保存すればこれを緩和することができます。

ザルや穴あきのお玉を使うと、簡単にしっかりと水気を切ることができるのでのがおすすめです。

基本的に汁気のあるものは冷蔵で保存するのが無難ですが、どうしても冷凍したい場合には、汁気を切ることで多少状態良く保存することができるでしょう。

粗熱をとって、トレーの上で急速冷凍

調理したおかずは、食中毒を防止するために調理後素早く冷まして冷凍することが鉄則です。

調理後にすぐ保存容器に入れてしまうと、中が蒸れて食中毒菌が繁殖しやすくなるため、粗熱をとってから冷凍するようにしましょう。

また、金属製のトレーに置いて冷凍すると、冷却力が高まってより早く冷凍することができ、食中毒菌の繁殖防止に繋がります。

おかずの冷凍保存は、美味しさを保つことは勿論ですが、何よりも食中毒を防いで安全に食べられることが大切ですので、衛生面には注意をしながら保存しましょう。

空気を抜いて小分けにする

冷凍保存袋などで保存する際には、なるべく空気を抜いてから保存し、酸化を防止するのがポイントです。

更に小分けにすると冷凍時間も短縮でき、鮮度が保ちやすいうえに解凍も早くなるというメリットがあります。

一度解凍したおかずは再冷凍することができないため、食べる時のことを考慮して、一度で食べきれる分量で小分けにするのがおすすめです。

空気を抜いてから小分けにして冷凍保存することで、品質的にも効率的にも効果があるため、冷凍保存する際の鉄則として抑えておきましょう。

冷凍保存できない食材・おかずまとめ

この記事のポイント
  • 水分や油分、食物繊維が多く含まれている食材やおかずは冷凍保存に向かない
  • 生野菜やじゃがいも、こんにゃく、豆腐、牛乳などは冷凍保存に向かない食材
  • 冷凍できないおかずの特徴は冷凍保存に適していない食材や加熱していないものが含まれることが挙げられる
  • 生野菜は調理してから、汁気があるものは水切りしてからなど工夫をすることで食材を上手に冷凍保存できる

冷凍保存できない食材・おかずには、「水分が多い」「油分が多い」「食物繊維が多い」という共通の特徴があります。

またおかずに関しても、冷凍に不向きな食材や非加熱の食材を使用していたり、汁気の多いものは、冷凍保存すると食感や風味が大きく変わってしまいます。

ただし、「野菜は生のまま冷凍しない」「しっかり汁気を切る」「粗熱をとり急速冷凍する」「空気を抜いて小分けにする」という4つの点を抑えれば、たとえ冷凍に不向きなものでも上手に冷凍保存することができます。

今後ご自身で食材やおかずの冷凍保存をする際には、是非今回ご紹介した内容を参考にしてみてくださいね!

執筆者
なぎ
なぎ
なぎ
食生活アドバイザー

美味しいものを作って食べることが大好きな20代OLです。
地産地消・栄養バランスを意識した食生活で、夫婦共々‐10kgに成功しました!
「手軽に美味しく健康に」をモットーに、昔ながらの家庭料理を研究しています。

保有資格など

食生活アドバイザー
オンラインフードクリエイター
ホームユースうつわマスター

執筆者のWebサイト

https://naginokurashi.com/

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