お餅の焼き方を調理器具別で解説!冷凍保存の方法やアレンジレシピもご紹介
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フリーズドライ食品というと皆さん何を思い浮かべるでしょうか?
いちごのフリーズドライをチョコレートでコーティングしたお菓子やお湯で解凍できるスープなどがありますよね。
独特の食感が楽しめたり長期保存が効き軽量で携帯しやすいなどの特長を持つフリーズドライ製品ですが、家庭でも作ることはできるのでしょうか?
また、フリーズドライと同じ乾燥食品として挙げられる『ドライフード』もありますが、この2つは同じ『ドライ』とついていますが作り方は大きく異なっているため、その違いについてもご説明します。
もくじ
フリーズドライとは「昇華」という現象を利用して冷凍した食物を一気に乾燥させ長期間の保存をしやすい形にする技術で、凍結真空乾燥とも呼ばれています。
フルーツや野菜、お味噌汁などがフリーズドライ製品としてお馴染みですね。
他にもインスタントラーメンやインスタントコーヒーなどお湯で戻せて保存が効く食品にも用いられ、軽くて持ち運びが簡単なことから登山の食糧や軍人の携行食にもなっています。
画像出典:味の素
ではフリーズドライ製品はどのように作られているのでしょうか?
その仕組みを解説する上でポイントになってくるのが昇華と真空です。
ここでは、その2つについて説明してから実際の工場で行われている製造工程について紹介していきます。
昇華とは、液体の状態を経ずに固体→気体→固体に変化することを指します。
フリーズドライでは凍らせた材料の水分(氷)を沸騰させ、一気に水蒸気にして取り去り乾燥させることで組織が壊れたり水と一緒に栄養が流れ出したりすることを防げるようになります。
しかし通常では氷がいきなり沸騰することは有り得ません。
そこで利用するのが真空です。
例えば気圧が低い富士山の山頂でお湯を沸かそうとすると沸点は本来の100℃よりも10℃程低い88℃まで下がり、さらに高いエベレストでは70℃ほどになります。
真空はそれよりもさらに気圧が低くなった(空気が薄い)状態です。
真空下では水の沸点はマイナスにまで下がります。
そうすることで食品の水分を凍った状態から水蒸気に昇華させることが出来るのです。
まず初めに、フリーズドライにしたい材料の選別・洗浄・カット・調理などを行います。
調理されたものは1人分ずつ小分けにします。
次に、フリーズドライ製品の品質を保つためあらかじめ用意した材料をよく凍結させます。
水のみならば0℃で凍るのですが、実際の材料は水以外の物も多く含んでおり構造も複雑であるため安全面を考慮してマイナス40℃程度の低温で凍らせます。
続いて凍結された材料から水分だけを取り出すために真空ポンプを作動させて乾燥室内を減圧し、真空状態にさせて乾燥室内の水の沸点をマイナスまで下げていきます。
こうすることで凍結している材料の水分が昇華し、水蒸気となって排気されコールドトラップと呼ばれる装置へ移動します。
昇華には30℃ほどの熱が必要ですが、そのままの状態だと氷が昇華していくうちに乾燥室内の熱を奪ってだんだん冷えていってしまうため、連続して水分を昇華させるために必要な分の熱量を供給しながらゆっくりと乾燥させます。
完成したフリーズドライ製品は機械を使った検査・色/味/香りなどの検査・微生物検査などが行われた後包装され完成となります。
フリーズドライと同じく乾燥の技術を用いて長期保存を可能にするものとして、ドライフードが挙げられます。
ドライフードとフリーズドライは似たものと勘違いされやすいですが、実際は作り方が大きく異なります。
フリーズドライ製品は冷凍と真空を利用して乾燥させたものです。
一方ドライフードは天日やオーブン、レンジなどで食物を乾燥させたものを指します。昔から干し芋や干し柿など食料の備蓄としてドライフードが作られていました。
ドライフードはフリーズドライほど食感や栄養価を保つことが出来ません。
しかし長期間保存でき、そのまま食べることも水で戻して料理に使用することも可能です。他にも甘味や旨味が凝縮されたり独特の歯応えの食感が生まれたりなどのメリットがあります。
また野菜やフルーツのみずみずしい食感を残したい場合は乾燥時間を少なくしたセミドライフードというものもあります。
結論から述べると、フリーズドライは凍結乾燥機や真空ポンプなどの設備を購入すれば家庭で作ることは可能です。
しかし機械自体が高額であり、また前述したように専門的な工程を経るための道具・技術・定期的なメンテナンスが必要で場所もとるためあまり現実的ではありません。
天日干しやレンジ、オーブンを利用したドライフードの方が家庭でも気軽で簡単に作ることができます。
ドライフードとは異なる人工的で専門的な技術をもとに作られているフリーズドライ製品ですが、具体的にどのような特徴やメリットがあるのでしょうか?
4つのメリットについてみていきましょう。
フリーズドライは食品に高い温度を加えないため、栄養価が失われにくくなっています。
特に熱で壊れやすいビタミン類を多く含む野菜やフルーツなどの食材は、フリーズドライによってビタミンが保たれるため相性が良いと言えるでしょう。
フリーズドライは乾燥し水分のない状態のため、酵素や微生物が繁殖できず腐敗しにくく数ヶ月〜数年の常温での長期保存が可能で保存料を添加する必要もありません。
しかし熱や水分が加わると劣化しやすくなってしまいます。
万が一のために高温多湿な場所とコンロやレンジ付近など温度が高くなりやすい場所を避けて保存すると良いでしょう。
フリーズドライ製法によって食物の組織が壊れずその水分だけが抜けた結果、フリーズドライ食品は空洞を多く含む構造になっており水分を含ませただけで簡単に元の状態に戻ります。
そのため、お湯を注ぐだけで誰でも簡単に温かく栄養バランスの良い食事をとることが可能です。
また調理が難しい
非常時にも便利なため、防災用グッズの中に入れておくと安心です。
野菜やフルーツはおよそ80〜90%、肉類や魚類はおよそ70〜80%と大半の食物はその半分以上が水分で構成されています。
フリーズドライ製法ではそれら食物の水分が乾燥し全てなくなるため、その分軽く小さくなります。
そのため、前述した湯を注ぐだけで調理可能なこととも併せてフリーズドライ製品は登山などのアウトドアへ携行する食物としてお馴染みになっています。
ここでは、家庭でできるフリーズドライ食品・ドライフード食品の下準備と工程を解説します。
自分でフリーズドライやドライフードを作ってみたい!という方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
前述したように、本格的にフリーズドライ製品を作りたい場合は凍結乾燥機・真空ポンプ等を用意する必要があります。
参考に凍結乾燥機を扱っているメーカーのHPを2つご紹介します。
家庭用との明記があるものの、1台100万円を超えていたり、レンタルだとしても3万円以上からなので現実的ではないかもしれませんね。
自作でフリーズドライ食品を作る場合の、下準備と工程については以下の通りです。
野菜やイチゴ等であれば比較的簡単に作れるようですが、せっかく良い機器を買うのであれば普段はフリーズドライにしないような食材をフリーズドライ化して楽しんでみてはいかがでしょうか。
トマトを10mmほどの薄切りにし氷結乾燥機のトレーに並べ、機械を稼働させます。そのままでも食べられる上、粉末状にしてスープなどの調理に使うこともできます。
イチゴを洗い、適度な大きさにスライスして氷結乾燥機に入れて乾燥させます。実があまり大きくなければ、丸ごとフリーズドライにすることも可能です。
ドライフードは天日干しで作る以外にもレンジやオーブン、専用のドライフード機で作ることができます。
基本的には材料を洗って切り日の当たる風通しの良い場所で干す、または加熱します。
また天日だと数日かかるものもレンジなどでは短い時間で作れます。
ここでは作りやすいものをいくつかご紹介します。
天日干しでドライフードを作る際の、おすすめの食材と下準備・工程が以下の通りです。
トマトやりんご等は甘味が凝縮されお菓子感覚で楽しめるようになるので是非挑戦してみてください!
ミニトマトを洗って水気を切り、適当な大きさに切ります。このとき薄切りにすると水分が乾燥しやすく仕上がりが早くなります。
切ったミニトマトをざるやネットの上に重ならないように並べ、日当たりがよく風通しの良い場所で干します。
セミドライの場合は1〜3日間、ドライの場合は4〜5日間が目安です。
しっかりと洗い皮のまま薄切りにします(むいても可)。この時酢水やレモン水にしばらく浸しておくと変色を防げます。
ざるやネットに並べ、時々ひっくり返しながら天日で乾燥させます。セミドライなら半日〜2日間、ドライなら3〜5日間が目安です。
ドライの状態でも夏場や湿気の多い時期は腐りやすいので冷蔵で保存しましょう。
納豆と付属のタレをなるべく粘りが出ないように混ぜて味を付け、かたまりにならないようにざるに広げて干します。まんべんなく乾燥するようひっくり返しながら、1〜3日ほど置いて全体がカリカリになったらできあがりです。
そのまま食べる他、水につけて戻しチャーハンなどに入れたりできます。
外での長時間の乾燥に衛生上の不安を感じる方や干す場所や時間のない方はレンジやオーブンでドライフードを作るのがおすすめです。
水気を拭いたり加熱のしすぎに気をつければ約3分〜3分半、乾燥が半日〜1日と比較的短い時間で簡単に作れます。
バナナを薄くスライスし、キッチンペーパーで食材の表面の水気をとりクッキングシートを敷いた天板に並べます。焦がさないよう様子を見ながら加熱(30秒程度)し、食材から出た水気を拭き取ります。これを何回か繰り返して、焦げる前にレンジ・オーブンから取り出します。
最後に天日で残った水分を乾燥させて完成です。
まず牛こま肉の脂を取り除き、適当な大きさに切ります。続いて耐熱皿にクッキングシートを敷き、切った牛こま肉を広げてのせます。
600Wで2分加熱し、ペーパータオルで脂を拭き取り裏返して脂を拭き、更に2分加熱します。
最後器に盛り、塩こしょうなどお好みのスパイスをかけてみてください。
ドライフードメーカーに材料を入れて稼働させるだけで、約1日あればドライフードを作ることができます。
ドライフードメーカーを利用すれば、天候に左右されず水分を拭き取ったりする手間もありません。
そのため、初期費用さえあれば1番簡単にドライフードが作れる方法と言えます。
また温度設定ができるものなら高温調理が必要なジャーキーなども作ることが可能です。
作り方は各ドライフードメーカーの指示に従いましょう。
フリーズドライやドライフードでポピュラーなものと言えるのは野菜やフルーツです。
おすすめの野菜・フルーツの条件は、以下の通りです
具体的にはりんご・柿・温州みかん・いちごなどが作りやすいです。
また加熱によって失われやすい栄養素(ビタミンなど)を多く含むという意味でも、野菜やフルーツはフリーズドライやドライフードに適していると言えます。
余計な保存料などの添加物も不要のため、お子さんやペットにも安心して食べてもらえるのが嬉しいですね。
この記事では、フリーズドライについて様々な情報をまとめました。
記事の内容をまとめると以下のようになります。
家庭でフリーズドライ食品を作るのはハードルが高そうですがドライフードは気軽に作ることが出来るため、ぜひ挑戦してみてください!
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