シリコン製の調理器具を使うデメリットは?特徴からメリットまで紹介

のんこ

近頃大人気なシリコン製調理器具。

キッチン用品の売り場には、たくさんの種類のシリコン製調理器具が並んでいます。

デザインやカラーも豊富なことから、購入を考えている人もいるでしょう。

しかし、匂いがつきやすいのではないか?色移りしてしまうのではないか?使っているうちに溶けてしまうのではないか?などのデメリットがないか気になっている事はありませんか?

この記事では、シリコン製調理器具の特徴やメリットデメリット、またその解決方法等をご紹介します。

この記事のポイント

・シリコン製の調理器具は通常溶けない
・シリコン製調理器具は柔らかく使い勝手が良い
・シリコン製調理器具は厚生労働省が認めた安全性を有している
・シリコン製調理器具の匂いが付きやすいなどのデメリットは解決できる!
・シリコン製調理器具は柔らかく滑りにくい素材で軽いため、手に持って使う器具をシリコン製にすると便利

シリコン製の調理器具はデメリットが多い?

シリコンのお弁当用カップ

毎日の料理で頻繁に使用するお玉やフライ返し、トングやスチーマーなどの他にも、シリコン製の調理器具はとても種類が豊富です。

しかし、匂いや色、ほこりがつきやすい、べたつきが出てきたり摩耗が激しいなどのデメリットが存在するのも事実です。

ここでは、シリコン製調理器具のデメリットについて具体的に見ていきましょう。

匂いが付きやすい

シリコン製の調理器具は匂いを吸収しやすい素材のため、スパイスを使った匂いの強いカレーやビーフシチュー等で使用すると、どうしてもその匂いが移ってしまいます。

また、一度ついてしまった匂いを完全に取り除くのは難しく、ある程度の匂いは残ってしまう可能性があります。

色を吸収しやすい

シリコン製調理器具は柔らかく色を吸着しやすい性質があるため、色の濃い料理で使った後はその色が残ってしまう事があります。

カレーやシチューはもちろん、ケチャップ系の料理であるミートソースや煮込み料理等では、色移りしてしまうことが多いでしょう。

べたつきがある

時間が経つにしたがって、シリコン製調理器具がべたべたしてくることがあります。

シリコン製の調理器具は、水分に触れることで「加水分解」という化学変化を起こします。

この「加水分解」が促進されると、シリコンの中に含まれている物質が溶けだしてしまい、これが嫌なべたつきの原因となってしまいます。

ほこりが付きやすい

一般的にシリコン製品は石油を原料としているため、油分を含んだシリコン製品は滑りにくく静電気を帯びやすい性質があります。

そのため、空気中のほこりや細かいゴミなどがつきやすくなってしまいます。

耐摩耗性が低い

シリコン製の調理器具は耐摩耗性が低いため、摩擦には弱く摩耗が激しいのも特徴です。

そのため、使う頻度によっては1年から2年に1回は買い替えが必要になってくる場合もあるでしょう。

しかし最近はシリコン製調理器具も、100円ショップ等で安く売られていますので、比較的安価で買い替えることができます。

シリコン調理器具は溶けるって本当?

コンロの火

シリコン製の調理器具、使ってみたいけれど使っているうちに熱で溶けてしまうのではないか?等と気になっている人はいませんか?

結論から言うと、シリコン製の調理器具は簡単に溶けるということはありません。

一般的なシリコン製調理器具の平均耐熱温度は、200℃から250℃とされているため熱にも強く、普段の料理に使う分にはめったに溶けるという事はありません。

ただし誤った使い方をすると溶けてしまう可能性も出てきますので、十分注意が必要です。

では、どのような使い方をすると溶ける可能性があるのかを具体的に見ていきます。

危険な使い方に注意

普通に使用していれば溶けることはないとされるシリコン調理器具ですが、誤った使い方をすると溶ける可能性があります。

危険な使い方とそれぞれの注意点が以下の通りです。

オーブンやトースター、直火での使用

シリコン製の調理器具は電子レンジには対応していますが、オーブンやトースター、直火で使ってしまうと、高温になりすぎてシリコンの耐熱温度を超えてしまい、一部が溶けてしまう可能性があります。

高温の鍋やフライパンに放置する

シリコン製のお玉やフライ返しなどは、料理をする時に使うのには何の問題がなくても、加熱中の鍋やフライパン等に長時間置きっぱなしにしてしまうと、耐熱の範囲を超えてしまい溶ける事があります。

経年劣化

シリコン製の調理器具は基本的に耐熱性があるので、正しい使い方をしていればほとんどの場合溶ける心配はありません。

しかしどんなに耐熱性に優れていても、長期間使い続けていれば劣化するのは仕方のない事です。

劣化により熱に弱くなってきたり、最初の耐熱温度ほどまで耐えられなくなっていたりして溶けてしまう事があります。

シリコン製調理器具の特徴

シリコンのへらや小麦粉、水の画像

シリコン製調理器具の特徴として、優れた耐熱性、丈夫で柔らかな素材であること、他の製品に比べて色やデザインが豊富なこと等があげられます。

シリコン製調理器具の特徴について、具体的に見てみましょう。

柔らかく使い勝手がいい

シリコン製調理器具は、他の素材でできた製品よりしなやかで柔らかいという特徴があります。

ですから料理をしていても金属やステンレス製とは違い、フッ素加工の鍋やフライパンに傷をつける事もありません。

また他の素材で作られた製品に比べて軽い為、長い時間使っても疲れにくく子供でも使いやすくなっています。

他にも、シリコン製のヘラ型スプーンは、混ぜたり炒めたりする時にはもちろん、その柔軟性を生かして鍋底に残った具材やソース等もきれいにすくい取ることができます。

1本で幅広い用途に合わせて使えますので、とても便利です。

耐熱性に優れている

シリコン製の調理器具は、耐熱性が高いのも特徴です。熱伝導率が低いため熱が伝わりづらく、加熱中の鍋にうっかり入れたままにしていても持ち手が熱くなりません。

また熱に強いので、炒め物にはもちろん油を多く使う揚げ物にもしっかり対応できるのでおすすめです。

おしゃれなデザインが多い

シリコンの着色しやすく成型しやすいという素材の特徴から、シリコン製の調理器具はおしゃれなデザインのものが多いだけではなく、優しいパステルカラーや鮮やかなビビットカラーなど、カラーバリエーションも豊富です。

また見た目もかわいらしくおしゃれなものが多いので、好きな色やデザインの製品を選び揃えて、自分好みのキッチンコーディネートを楽しむ事が出来ます。

シリコン製調理器具の安全性

緑色のシリコンスプーンとサラダボウル

また、シリコン製調理器具は、人体へ害のある物質を含んでいない為、どんなに熱を加えても有害物質を発生しないと言われており、その安全性は厚生労働省にも認められていますので安心して使うことが出来ます。

シリコン製調理器具は天然の鉱物から作られている

シリコン製品は溶けやすい等の意見もあることから、使ってみたいけれど実際はどうなのだろうと気になっている人もいると思います。

ですがシリコンは、厚生労働省にも認められるほど安全性は高いです。

シリコンは、石や砂に含まれるけい石という天然の鉱物から作られており、自然にあるものを原料としているため、基本的には人体に有害な物質は含まれていないと言われています。

シリコン製調理器具は厚生労働省のお墨付き

厚生労働省はシリコン製品に対して、鉛やカドミウム等の有害な物質が溶け出すことがないかの検査を義務付けており、現在までのところそのようなトラブルの報告はありません。

このようなことから、シリコン製の調理器具も人体には無害だと考えられていますので、安全に使用できると考えていいでしょう。

シリコン製のデメリットは解決できる?

まな板やお玉などたくさんの調理器具

安全で使い勝手もよく便利なシリコン製の調理器具ですが、最初にお伝えした通り、いくつかのデメリットも存在します。

しかし一部のデメリットは、解決したり軽減する方法もありますのでご紹介します。

シリコン製調理器具についた匂いは落ちる?

シリコン製の調理器具には、作った料理の匂いが残りやすいというデメリットがあります。

特に、匂いの強いスパイスを使うカレーや独特な香辛料を使うアジア料理を作った後は、どうしても匂いが残ってしまいます。

また普通に洗っただけでは匂いは取れづらく、後に作る料理にも影響してしまう事もありとても困ります。

このような場合は、研磨剤入り洗剤のクリームクレンザーやハイホームを使って洗ってみるのがお勧めです。

完全に匂いを取ることは難しいですが、洗剤に入っている細かい研磨剤の粒子が匂いを軽減する効果があり、大幅に匂いを減らす事が出来ます。

シリコン製の調理器具への匂い移りを防ぐ為には、使った後はそのまま放置せずすぐに洗剤を使って丁寧に洗い流すことが大切です。

シリコンのべたつきは取れる?

シリコン製の調理器具は、使い続けていくうちにべたつくようになってしまう事がありますが、この不快なべたつきは、重曹を使って取ることができます。

やり方はとても簡単で、お湯に重曹を溶いたものの中にシリコン製調理器具を約半日程つけて置くだけです。

これは、シリコン製品に重曹を使用すると加水分解が促進される為であり、このべたべたが取れるだけではなく、今後出てくるであろうべたつきまでも予防する事ができます。

シリコン製の調理器具を使うメリット

シリコンの漏斗

先程、シリコン製調理器具の特徴でも紹介しましたが、シリコン製調理器具にはそれ以外にも数多くのメリットがあります。

これから購入をお考えの方はぜひ参考にしてみて下さい。

柔らかいためテフロン加工のモノを傷つけない

シリコン製の調理器具は素材が柔らかいため、テフロン加工の鍋やフライパンに傷をつけにくくなっています。

特にお玉やフライ返し等は料理をする時に頻繁に使用しますので、シリコン製を選ぶと鍋も傷つかず、長持ちさせる事にもなるでしょう。

高い撥水性を持つ

シリコン製調理器具の特徴として、高い撥水性を持つので水切れが良いことも挙げられます。

そのため、乾きやすく雑菌が繁殖してしまうことを防ぎ、衛生的にも安心して調理することができます。

また、高い撥水性があることにより、汚れを簡単に落とすことができ、食器洗いの際もストレスフリーです。

熱伝導が低く熱くなりにくい

料理を作っている時や温め直す時など、火にかけた鍋にお玉を入れっぱなしにした経験はありませんか?

お玉が金属やステンレス製だと持ち手が熱くなってしまい、火傷をする事もあります。

しかしシリコン製の調理器具は耐熱性に優れているので、熱が伝わりにくく持ち手が熱くなりづらくなっていますので安心して使えます。

様々な料理に使える

シリコン製調理器具は耐熱性が優れている、ということはよく知られていますが、その他に耐寒性にも優れているという特性があります。

これは熱安定性という特質によるもので、-100℃から250℃まで幅広い温度に耐性があるので、電子レンジに使用できることはもちろん、冷凍保存をする時にも使えます。

その為、電子レンジを使った料理の下準備や、作り置きの冷凍等様々な使い方ができますのでとても便利です。

シリコン製で使うべき調理器具

赤いシリコンベラと白いキッチン

カラーバリエーションやデザインが豊富で機能性にも優れているシリコン製の調理器具は、使い勝手もいいことから普段使いにしたくなるような製品が数多くあります。

その中から、シリコン製ならではの良さをいかした製品をご紹介します。

シリコン製のトング

シリコン製のトングは滑りにくいため、パスタ等の麺類の調理の時にしっかりつかむ事ができたり、サラダを取り分ける時等にも便利に使えます。

先端の形も、一般的なギザギザのものからスプーンの形をしたもの、またその両方が一緒になったもの等いろいろありますので、用途に合わせて選ぶ事ができます。

シリコン製のお玉

味噌汁やスープ等、毎日の料理に欠かせないシリコン製のお玉は、軽くて扱いやすいので、混ぜたりすくったりする時も楽にできます。

またシリコン製は、熱伝導率が低いという特質がある為持ち手が熱くなりにくく、加熱中の鍋にうっかりお玉を入れっぱなしにしてしまっても火傷する事がないので安心です。

シリコン製のスプーン(ヘラ)

鍋の底にこびりつきやすいカレーやシチュー、瓶の下に残って取りづらいジャム等は、残さないように最後まですくうことは難しいものです。

しかし、しなやかで柔らかいシリコン製のスプーンを使えば、先端が底の形にフィットするので、最後まできれいにすくい取ることができますのでおすすめです。

シリコン製スチーマー

数あるシリコン製の調理器具の中でも、最近とても注目されているのがシリコン製のスチーマーです。

シリコンは耐熱性に優れており、加熱をしても人体に有害な物質が出ないことや環境を汚染しない事、また高温でも電気を通さないという絶縁性が高い特徴がありますので、それがスチーマーとの相性と合致しているのでしょう

シリコン製スチーマーは熱にも強いので電子レンジでも使える事から、ゆでたり蒸したりその他にもいろいろな料理に対応できる事や、短時間で料理ができる事等使い勝手がよくとても便利です。

シリコン製の調理器具のデメリット|まとめ

この記事のポイント

・シリコン製の調理器具は通常溶けない
・シリコン製調理器具は柔らかく使い勝手が良い
・シリコン製調理器具は厚生労働省が認めた安全性を有している
・シリコン製調理器具の匂いが付きやすいなどのデメリットは解決できる!
・シリコン製調理器具はは柔らかく滑りにくい素材で軽いため、手に持って使う器具をシリコン製にすると便利

シリコン製調理器具の特徴や、メリットデメリットをお伝えしてきました。

メリットとしては、柔らかくしなやかで使い勝手がいいことや、電子レンジでも使えるので料理時間が短時間ですむ事等があげられます。

一方、購入を考えてる人が一番気になっている「使っているうちに熱で溶けてしまうのではないか」という点ですが、シリコン製調理器具は普通に使っていれば高温の熱でも溶けることはありませんので安心して使う事ができます。

その他にも、色や匂いが移りやすいというデメリットはありますが、これは使った後の早めの対処で気にならない程度にする事ができます。

これらを参考にして、シリコン製調理器具の購入を検討してみるといいでしょう。

執筆者
のんこ
のんこ
のんこ
主婦

息子が2人いるベテラン主婦です。
長男は小さいころから好き嫌いが激しく、何とか食べてもらうために料理をしていたら大変だけど、料理をする事が好きだと気付きました。
料理や食材、食に関する事にとても興味があるため、コンテンツを通して皆様ともっと食に対しての知識を共有していけたらと思います!

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