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冷凍庫を開けてみたら、「冷蔵庫は冷えるのに冷凍庫が冷えない!」「冷凍食品が溶けかけている!」なんて経験をした事はありませんか。
冷凍庫が冷えていない事に気づいたら、故障を疑い慌てて修理の依頼をしてしまいそうですが、まずは冷凍庫を正しく使えているのかチェックしてみましょう。
この記事では、冷凍庫の正常な温度や不調のサイン、冷凍庫内が冷えない原因などを解説します。
そもそも冷凍庫の温度は何度が正常なのでしょうか。
冷凍庫の正常な温度を知る事で、冷凍庫が不調かどうか判断しやすくなります。
冷凍庫の種類(冷蔵庫の一体型、ボックス型、冷凍庫単体型)によって正常な温度は異なるのでそれぞれ見ていきましょう。
冷凍庫の種類 | 正常な温度 |
---|---|
冷蔵庫との一体型 | ‐18℃以下 |
ボックス型 | ‐20℃ |
冷凍庫単体型 | ‐18℃以下 |
冷蔵庫の一体型とは、冷蔵庫の中に冷凍室を備えたもので一般家庭でよく使われています。
日本の家庭用の冷凍庫の温度は、日本工業規格(JIS)により‐18℃以下と定められており、冷蔵庫の一体型の温度も‐18℃以下が正常です。
ボックス型の冷凍庫とは、業務用のような上開きタイプのもので容量が大きい事が特徴です。
庫内の食品の量や入れる食材に合わせて温度が調整できる温度調節ダイヤルが付いており、一番低い温度の設定で‐20℃が正常な温度です。
冷凍庫単体型は前開きタイプの冷凍庫で、庫内に仕切りがあるので整理整頓しやすい事が特徴です。
冷凍庫単体型の正常な温度は、冷蔵庫の一体型と同じ‐18℃以下です。
冷凍庫が冷えない場合には、他に不調のサインが無いか確認するようにしましょう。
不調のサインを見逃さず早めに気づくことが大切ですので、ここでは冷凍庫が出す不調のサイン4つとそれらの対処法についてご紹介していきます。
ただし、対処しても改善されない時は故障の可能性があるので、修理に出すか買い直しを検討してみてください。
不調のサイン | 対処法 |
---|---|
冷凍庫から異音がする | ・食材の量が冷凍庫の標準容量を超えていないか確認
・霜を取る(カラカラと音が鳴る場合) |
冷凍庫の周りがずっと高温 | ・壁や家具から離し、放熱するスペースを確保する |
冷凍庫内や床に水が漏れている | ・自動製氷機の給水タンクが奥まで差し込まれているか確認 ・薄いカードを差し込みドアのパッキンが劣化しているか確認 |
タッチパネルが反応しない | ・扉がちゃんと閉まっているか確認 ・操作ロックが解除されているか確認 |
冷凍庫はどんなに静かなタイプのものでも少なからず運転音が発生しますが、普段聞きなれない音がする場合は要注意です。
冷凍庫から「ブーン」という音が異様に大きく聞こえたり、鳴り続ける場合は冷却装置であるコンプレッサーが原因の可能性があります。
コンプレッサーは、食材を詰め込み過ぎると設定温度を保つために長時間働き続け異音がすることがあるので、食材の量が冷凍庫の標準容量に対して多過ぎないか確認しましょう。
また、「カラカラ」という音が冷凍庫から聞こえる場合は、庫内にできた霜が冷却用ファンに当たっていてうまく庫内の空気を循環させられていない事が原因と考えられるので、霜を取って対処してみてください。
霜が薄い場合は40℃ぐらいのお湯で濡らしたタオルを霜に当てて拭き取り、霜が厚い場合は食品を出して電源を切り自然に霜が溶けるのを待ちましょう。
冷凍庫は庫内を冷やすために熱を放出するので、冷凍庫の側面は熱くなりやすいですが、常に高温で熱を持ったままになっているのは、冷却機能の不調の可能性があります。
冷凍庫が壁や家具に近くて放熱スペースが確保できていないと、側面が熱くなる原因となるので、十分なスペースがある状態で設置をしましょう。
ただし、冷凍庫の設置直後や周囲の温度が高い時、一度に沢山食品を入れた時などは、庫内を冷却するために放熱量が増える事があるので高温になっても問題ありません。
冷凍庫内や冷凍庫の周りの床に水が漏れているのは、冷凍庫の不調のサインです。
冷蔵庫一体型の冷凍庫で冷凍室に水が垂れて凍っている場合は、自動製氷器の給水タンクが奥まで差し込まれていない可能性があるのでチェックしましょう。
また、ドアのパッキンが劣化すると冷気が漏れて水滴になり床に水漏れする事があるので、薄いカードをドアに挟んでみて下に落ちてしまうのであれば、パッキンを交換する必要があります。
最近、操作部がタッチパネル式の冷凍庫が販売されていますが、このタッチパネルが反応しない場合も冷凍庫の不調のサインです。
冷凍庫の扉が開いていたり操作ロックがかかっているとタッチパネルで操作する事ができないので、扉がちゃんと閉まっていることと操作ロックを解除しているかを確認しましょう。
それらを確認しても反応しないのであれば、コントロールパネルの基盤や部品が故障している可能性があるので、修理の依頼をするかメーカーに問い合わせが必要です。
「冷蔵庫は冷えるのに冷凍庫は冷えない」「食品が溶けてしまう」といった場合は修理に出す前にまずは自分で原因を探してみましょう。
この部分では、冷凍庫が冷えなかったり、食品が溶ける時の原因や対処法をご紹介します。
冷凍庫のドアを頻繁に開け閉めしたり、開けっ放しにすると冷凍庫内の温度が上がってしまい、アイスクリームなどの食品が溶ける事があります。
特に夏場の熱い外気が入ると庫内の温度が高くなってしまうので、冷凍庫の開閉は必要最小限にするようにしましょう。
冷凍庫は、凍った食材同士を密接に詰め込んだ方が互いに冷やすので冷却効果が高くなりますが、詰め込み過ぎるとドアが締まり切らず冷気が外に出てしまう事があります。
冷凍庫は、少しの隙間があるだけでも冷気が外に出てしまい庫内の温度が高くなってしまうので、スムーズにドアが閉まるくらいの適度な量の食材を詰めるようにしましょう。
また、冷気の吐き出し口のそばまで食材が詰め込まれていると、冷気の循環ができずに冷えにくくなるので注意が必要です。
冷凍庫内にたまっている霜が原因で、冷凍庫が冷えなくなり食品が溶けてしまっているかもしれません。
冷凍庫のドアを頻繁に開閉したり開けっ放しにすると、外から入り込んだ空気が冷えて凍ってしまい霜が発生します。
たまってしまった霜が冷却ファンに当たり回りづらくなったり、冷却口を塞いで冷凍庫の冷却機能を低下させてしまうので、霜に気づいたら必ず取り除くようにしましょう。
「冷凍庫の設定温度を一年中変えていないこと」は、冷凍庫が冷えなくなっている原因の1つです。
気温が低い冬場は冷凍庫を弱の設定にしていても問題はありませんが、暑い夏場は弱のままにしていると庫内の温度を低く保つことができないことがあります。
夏場はしっかり庫内を冷やすために設定温度を中以上にしましょう。
冷凍庫が冷えない原因のひとつとして、冷凍庫のドアの閉まりが悪くなっていることがあります。
ドアの間にあるパッキンが壊れて隙間ができてしまい冷えなくなっている可能性がありますが、パッキンの汚れが原因ならば掃除をする事で改善します。
パッキンの劣化が原因の場合はパッキンを交換する必要があるので、メーカーや専門業者に問い合わせしましょう。
冷凍庫の設置場所が悪いことが冷凍庫の冷えなくなった原因かもしれません。
冷凍庫は周囲の温度が上がると放熱の効率が悪くなり、冷凍庫が冷えなくなったり食品が溶けるため、冷凍庫の設置は直射日光や暖房の風が当たらない場所に置くと良いです。
また、冷凍庫は機種ごとに放熱スペースが定められているので取扱説明書を確認の上、冷凍庫の上部と左右側面に十分なスペースを空けて設置しましょう。
冷凍庫が冷えない・食品が溶ける時の原因をご紹介しましたが、どれも当てはまらない場合や対処法を試して改善されない場合は、故障している可能性があります。
冷凍庫の寿命は約10年ですが、主要メーカーが修理に必要な部品を保有する期間は9年なので故障のタイミングによっては修理できないこともあるので注意しましょう。
修理する箇所や交換する部品によっては修理代の見積もりが高額になる事もあるので、買い替えを検討した方が良いかもしれません。
冷凍庫が冷えない原因が分からなかったり、本格的に故障してしまったりすると買い替えることになりますが、どのタイプの冷凍庫を選んだらいいのか悩んでしまいますよね。
最後に、目的に合わせた冷凍庫の選び方をご紹介します。
新しい冷凍庫の方が省エネになったり、今までの冷えない原因が排除されている事もあるので買い替えも是非検討してみてください。
冷凍食品をまとめ買いして大量にストックしたい人なら、冷凍庫単体型をおすすめします。
冷凍食品を簡単に収納する事ができ、一目でどこに冷凍食品があるかわかるので、頻繁に出し入れする事が多い冷凍食品のストックには冷凍庫単体型がピッタリです。
ふるさと納税やお取り寄せなどの冷凍食品を大量に購入する人は、長期保存に向いていて容量の大きいボックス型の冷凍庫をおすすめします。
冷気は下に沈む性質なので、扉が上開きのボックス型は冷たい空気が逃げず長期保存したい食品も痛みが少なく保存できます。
仕切りがなくて収納できる空間が大きいので、カニなどの嵩張るものも冷凍保存できるのがメリットです。
そもそもあまり冷凍食品を購入しない人の場合は、冷蔵庫の一体型で十分対応できるでしょう。
もし冷凍室の容量に不安を感じる人は、「冷蔵室」と「冷凍室」を切り替える事ができる「切替室」を搭載した冷蔵庫の機種も販売されているので、チェックしてみてくださいね。
この記事では、冷凍庫の正常な温度と冷凍庫が不調の際のサイン、冷凍庫が冷えない・食品が溶ける時の原因と対処法、目的に合わせた冷凍庫の選び方について解説しました。
近年、コロナウイルスによってライフスタイルが変わり、冷凍食品を使用する家庭が増えたように思います。
今や生活に不可欠な冷凍庫が冷えなくなると焦ってしまいますが、修理に出す前にまずは自分で原因を探ってみると解決するかもしれません。
修理できず買い替えを検討する際は、目的に合わせた冷凍庫を選ぶといいですね。
冷凍庫を上手に活用してより生活を快適にしましょう!
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