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お湯を注いで数分待つだけで簡単に食べることができるカップ麺。
現在では、麺の種類から味付まで様々なバリエーションがあり、その日の気分で食べるものをチョイス出来るのも嬉しいですよね。
また、価格も手頃で日持ちし、どこでも簡単に手に入る点も魅力的です。
そんな便利なカップ麺ですが、その栄養価については不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、気になるカップ麺の栄養バランスについて解説していきます。
栄養が無いというイメージがありがちなカップ麺ですが、実は健康に配慮している商品も多く販売されています。
特にJASマークがついているものは、たんぱく質やビタミン、食物繊維等の栄養を効率よく摂取することが出来ます。
そのため、健康面に配慮された商品を選択すれば、カップ麺は手軽に栄養を摂取することができる食品だといえます。
JASとは「日本農林規格」のことで、飲食料品、油脂、農産物、林産物、畜産物、水産物などを対象に、これらの品目の品位、成分、生産行程、流通行程、取扱方法、試験方法等を定めたものです。
JASマークは、このJAS規格に合格した食品についているマークで、実は、カップ麺の中でもJASマークがついている商品が多く存在しています。
JASマークのついたインスタントラーメンに使用できる食品添加物は、食品衛生法によって安全性の確認されているものの中から登録認定機関が認めているものに限定されています。
JASマークのついたカップ麺では、強化剤という添加物が使用されており、この強化剤はビタミンB1、ビタミンB2、カルシウムなどの他、栄養強化のために加えるものです。
参照:「一般社団法人日本即席食品工業協会 インスタントラーメンナビ」
上記のように、JASマークがついている商品では、カルシウムや食物繊維などが沢山含まれており、厳しいJASの規定をクリアしていることから、食品の安全性・品質性が証明されています。
カップ麺の中には、昨今高まる健康ニーズに対する商品も沢山販売されています。
一例として大手メーカーの日清では、完全メシシリーズやカップヌードルプロなど、栄養バランスを意識したカップ麺の開発にも積極的に取り組んでいます。
栄養価が低いからカップ麺を避けていたという方は、是非これらの商品をお試ししてみてはいかがでしょうか。
カップ麺は栄養素が少ないと言われていますが、成分を確認して商品を選べば、安価で簡単に食べられる食品の中では、効率よく栄養が摂れる食品です。
開封するだけで食べられる缶詰やレトルト食品と比較しても、別途主食を準備する必要が無く、満足感を得られることもメリットと言えるでしょう。
ここまでカップ麺でも栄養を摂取できることをお伝えしましたが、一方で、カップ麺を過剰摂取すると身体に悪影響を及ぼす可能性もあります。
その理由と、起こりうる悪影響について見ていきましょう。
リンとは、人体に必要なミネラルの一種で骨や歯の形成に関与しています。
リンは食品中に多く含まれており、通常不足することはありませんが、リンを摂取しすぎてしまうとカルシウムの吸収を妨げてしまう恐れがあります。
リンは食品添加物に多く使用されており、頻繁にインスタント食品や加工食品を食べていると、知らず知らずのうちに過剰摂取してしまう可能性があります。
リンの過剰摂取は、カルシウム吸収の妨げだけではなく、腎機能の低下や、心臓や血管の病気になりやすくなる等、様々な悪影響が指摘されています。
塩分は細胞の浸透圧を維持したり、神経系や心臓、筋肉の機能を正常に保つ働きがありますが、摂りすぎはむくみや腎機能障害を引き起こす原因となります。
更に、長期的に過剰摂取が続くと、高血圧症を引き起こし、動脈硬化などの血管疾患にかかりやすくなるなどのリスクもあります。
味噌・醤油等の調味料や、加工食品には塩分が多く含まれているため、気付かないうちに摂りすぎてしまうことが多く、過剰摂取を防止するためには普段から減塩を意識することが必要です。
加工食品の中でもカップ麺は塩分が多く、その大部分はスープに含まれています。
日清の公式サイトでも、食塩相当量の半分はスープに含まれていると記載されているため、塩分が気になる方は、できるだけスープを残して食べるようにしましょう。
一方で、最近では塩分がカットされている商品も多く存在しています。
「減塩」と聞くと、何だか物足りないイメージがありますが、現在では減塩技術の進化により、美味しさはそのままに塩分カットを実現している商品も多くあります。
塩分が気になる方は、それらの商品を選んで食べるようにすると、無理なく減塩できるでしょう。
塩分を多く摂りすぎると、むくみや腎臓障害、動脈硬化を起こすリスクがある。
カップ麺のスープには塩分が多く含まれているので、残して食べるのがおすすめ!
続いて、カップ麺の成分を分析し、その栄養バランスについて評価していきます。
今回は、有名な日清のカップヌードルを例に挙げ、詳細を見ていきましょう。
・熱量…351kcal(めん・かやく…327kcal、スープ…24kcal)
・たんぱく質…10.5g
・脂質…14.6g
・炭水化物…44.5g
・食塩相当量…4.9g(めん・かやく…2.4g、スープ…2.5g)
・ビタミンB1…0.19mg
・ビタミンB2…0.32mg
・カルシウム…105mg
三大栄養素は、たんぱく質2:脂質3:炭水化物5のバランスで摂取すると良いと言われていますが、 上記に記載の通り、カップヌードルはたんぱく質10.5g、脂質14.6g、脂質44.5gで、その割合はたんぱく質1.5:脂質2.1:炭水化物6.4と、非常にバランスが良いことが分かります。
( ※計算方法は小数点第二位を四捨五入しています。)
そのため、カップ麺を食べたことにより、栄養バランスが偏るという心配は無いと言えるでしょう。
身体活動がふつうレベルの成人(18~29歳)が1日に必要とするカロリーは、男性で2,650kcal、女性で2,000kcalとなっておりますが、カップヌードルはその3分の1にも満たない351kcalです。
したがって、カップ麺を1食分の食事として摂取する場合、カロリーは比較的少なめとなっています。
高カロリーと思われがちなカップ麺ですが、このことから、食事でカップ麺を食べたからといってカロリー過多になることは無いことが分かります。
8歳以上男性の食塩摂取の目標量(8.0g未満)であるのに対して、カップヌードルの塩分は4.9gと多めで、そのうち半分はスープに含まれています。
美味しくてつい最後まで飲み干したくなりますが、スープを残すだけで大幅な塩分カットができるため、塩分が気になる方はスープを残すようにすると良いでしょう。
身体活動がふつうレベルの成人(18~29歳)が1日に必要とする栄養量と比較すると、カルシウムや、ビタミンB1、ビタミンB2などの栄養素は多くはないものの、成分として含まれています。
下記表は、カップヌードルに記載されているカルシウムやビタミンにフォーカスして、成人1日あたりの必要量と比較した結果をまとめています。
この表の通り、流石に3食全てをカップ麺にした場合には必要量から不足してしまうため、カップ麺と併せてカルシウムやビタミン等の栄養素を含んだ食品を摂取すると良いでしょう。
他の食品と組み合わせることで、カップ麺だけでは不足する分の栄養素を補うことができ、栄養バランスの良い食事にすることができます。
カルシウム | ビタミンB1 | ビタミンB2 | |
---|---|---|---|
1日の必要量(成人男性) | 800mg | 1.4mg | 1.6mg |
1日の必要量(成人女性) | 650mg | 1.1mg | 1.2mg |
カップヌードル | 105mg | 0.19mg | 0.32mg |
参照:「1日に必要な栄養素はコレだけ | 栄養補給について | カロリーメイト公式サイト | 大塚製薬」
日清公式サイトにはバランスチェッカーという機能が公開されており、カップラーメンを毎日食べても大丈夫なように、男女別で1食に対して理想の栄養バランスを出しています。
初めに自分の性別を選択した後、好きなカップ麺の商品と、一緒に食べる食品を2種類選ぶことで、栄養バランスの結果がをすぐに見ることができ、加えて、他のおすすめの食べ合わせまで見ることができます。
操作も非常に簡単なので、バランスチェッカーを活用することで、誰でも簡単にカップ麺の上手な食べ合わせを考えることができます。
これまで解説してきたように、カップ麺自体の栄養バランスは優れていますが、カップ麺を主食にするとした場合には、栄養素の絶対量が少なくなっています。
一方で、間食などで食べるものとしては、カロリーが低めで、バランスの取れた栄養を摂取することができます。
そのため、1日の栄養バランスの観点から考えると、カップ麺は食べ方が非常に重要だということが分かります。
カップ麺は、重要なエネルギー源であるたんぱく質、糖質、脂質を簡単に補給できるため、間食などちょっとした栄養補給に最適です。
間食してしまいがちな甘いお菓子やスナック菓子は、高カロリーな割にビタミンやたんぱく質等の栄養がほとんど含まれていないため、小腹がすいた時にいつもお菓子を食べてしまう…という方はカップ麺を取り入れてみてはいかがでしょうか。
カップ麵は、3大栄養素のバランスが非常に良く、間食に最適と前述しましたが、手軽さと同時に個食になりやすい食品でもあります。
1日の食事で個食の頻度が高いと、栄養バランスが偏り体調を崩してしまう可能性があるため、カップ麺は1日1個までにするのが理想的です。
普段1日2個以上カップ麺を食べているという方は、他の食事からも栄養摂取することを意識し、1日1個までに減らしてみましょう。
カップ麺は1日1個まで!
栄養バランスを気にしている方には、日清のカップ麺が特におすすめです。
日清は、創業時から「美健賢食」という考え方を掲げており、数あるメーカーの中でも栄養や健康に対する意識が非常に高いメーカーです。
日清の公式サイトには、”清食品グループには、創業時から「美健賢食」という考え方があります。
これは「美しく健康な体は賢い食生活から」という意味で、“この言葉を胸に製品開発をおこなっています。”と記載があり、減塩や糖質オフ食品など、健康に配慮した商品が沢山発売されています。
参照:健康ニーズに対する取り組み|カップヌードル|CUPNOODLE
今回は、日清から展開されている2つのシリーズを例に挙げてご紹介していきます。
日清の完全メシは、栄養管理士が推奨しているインスタントシリーズであり、日本人の食事摂取基準で必要とされている33種類の栄養素が含まれているシリーズです。
現在カップ麺としては、焼きそばU.F.O汁なし坦々麺が販売されていますが、満足感のあるしっかりとした濃い味が嬉しい商品となっています。
そのほか完全メシシリーズではカレー飯や、スムージー、グラノーラ、冷凍食品など、カップ麺だけでは無く、多種多様に展開されています。
日清のカップヌードルプロシリーズは、通常のカップヌードルと比較して糖質は50%カットされていますが、たんぱく質は卵2個分以上を摂取できるカップ麺です。
また、カップヌードルプロシリーズの1つである、「カップヌードル 塩分控えめPRO」という商品では、通常のカップヌードルと比較して、塩分が30%カットされています。
そのため、カップ麺は好きだけれど血圧やむくみが気になる…という方へ非常におすすめな商品です。
いかがだったでしょうか?
これまで解説してきた通り、カップ麺は身体に悪い食品ではなく、商品選びや食べ合わせによって、しっかりと栄養を摂取することが出来る便利な食品です。
最近では、完全メシシリーズやカップヌードルプロシリーズ等、栄養バランスを考慮した商品も多数開発されており、上手く活用することで、手軽に栄養バランスのとれた食事をすることが可能になります。
そのため、日々の生活が忙しく、普段料理をする時間が無い方にはおすすめの食品といえるでしょう。
ただし、必要なカロリーを十分に摂取したうえで常食したり、個食になってしまうと、カロリーや糖質、塩分、脂質などを摂り過ぎてしまう可能性があるため、1日の摂取量を考えながら食べることが大切です。
今後カップ麺を食べる際には、今回ご紹介した内容を是非参考にしてみてくださいね。
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