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一口にコーヒーと言ってもその種類は実に多様であり、中でも「キリマンジャロコーヒー」はおいしいコーヒーの代名詞と言われるほど知名度の高い種類です。
コーヒー通であれば違いますが、多くの方は飲んだだけで「これはキリマンジャロコーヒーだ!」と気づくことは難しいでしょう。
この記事では酸味が特徴のキリマンジャロコーヒーについて、その特徴や風味、入れ方や飲み方を解説します。
この記事を読み終わるころには美味しいキリマンジャロコーヒーを楽しめるようになっているはずですよ。
もくじ
キリマンジャロコーヒーはジャマイカの「ブルーマウンテン」とハワイの「コナ」と並んで世界三大コーヒーと呼ばれ、日本でも古くから人気が高く親しまれているコーヒー銘柄です。
まずはキリマンジャロコーヒーがどこで栽培されているのか、どのような歴史をたどってきたのか解説したいと思います!
キリマンジャロコーヒーは、アフリカのタンザニアとケニアの間にそびえ立つアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ山の麓で、盛んに栽培されているアラビカ種の豆を指します。
キリマンジャロコーヒーが栽培されている標高1,500〜2,500mエリアは、寒暖差があり年間降水量も多いのでコーヒーを栽培するのに適しており、そのような環境で栽培されているキリマンジャロコーヒーは実がよく締まり風味が良いのが特徴です。
近年はキリマンジャロ山の麓だけでなくタンザニアの他の地域でもコーヒーの栽培が盛んになっており、栽培されているコーヒーの品質も向上したことで、タンザニア(ブコバ地区を除く)で生産されたアラビカ種のコーヒーであれば「キリマンジャロコーヒー」というブランドを付けることが可能になっています。
1890年代にキリスト教の宣教師によりアラビカ種が持ち込まれたのをきっかけに、タンザニアのコーヒー栽培が始まりました。
当時タンザニアはドイツの支配下にあったためドイツの先導で栽培が進められましたが、コーヒー栽培に関する知識を持っている人材が少なく、コーヒーの栽培は上手くいきませんでした。
しかしある時、チャガ族という民族に割り当てられた高地でコーヒー栽培が成功していることが判明し、次第にキリマンジャロ山脈の麓でのコーヒー栽培が盛んに行われるようになったそうです。
そうして1900年代初頭には多くのコーヒー農園が誕生し、「キリマンジャロ」という名が広がっていきました。
ちなみに、日本でキリマンジャロコーヒーが認知されるようになったのは、1953年に公開されたヘミングウェイ原作の映画「キリマンジャロの雪」のヒットがきっかけであると言われています。
コーヒー豆を選ぶ際に一番気になるのは、「コーヒーの味や香り」ですよね!
続いては、キリマンジャロコーヒーの味と香りの特徴について解説します。
キリマンジャロコーヒーの最大の特徴と言えば強めの酸味で、一口飲めば口いっぱいにキレのある酸味が広がります。
「酸味」と聞くと「コーヒーは苦いんじゃないの?酸っぱいってどういうこと?」と思われる人もいるかもしれませんが、コーヒー豆はもともと「コーヒーチェリー」と呼ばれる果実の種子を取り出したものなので、果物由来の爽やかな酸味が感じられる品種も実は多いんです。
キリマンジャロコーヒーは柑橘系フルーツのような酸味で、苦みともバランスがよく、コクが深く、後味はスッキリとしています。
キリマンジャロコーヒーのもう一つ大きな特徴は、甘く華やかな香りです。
コーヒー豆は育った標高が高ければ高いほど良い香りがすると言われており、標高1,500m以上で栽培されているキリマンジャロコーヒーは高品質な香りがします。
またコーヒーは豆の状態の時はほぼ香りはしないのですが、キリマンジャロコーヒーは豆の状態でも柑橘系フルーツや花のような甘酸っぱい香りを感じるほど、非常に香りが高いのも特徴です。
コーヒー豆は「焙煎(ロースト)」の度合いによって味や香りが異なります。
焙煎とはコーヒーの生豆を煎って加熱する処理のことで、焙煎の度合いで「浅煎り・中煎り・深煎り」の3つに大きく分けられます。
キリマンジャロコーヒーは焙煎の度合いによって変わる風味の振り幅が大きいと言われており、浅煎りから深煎りまで幅広く楽しむことができます。
キリマンジャロコーヒーはローストの時間が短い「浅煎り」や「中煎り」だと、酸味が強くなり爽やかな味わいになります。
酸味が強く出ておりミルクとの相性はあまり良くないので、そのままか適量の砂糖を入れて飲むのがおすすめです。
一方、深煎りになると、キリマンジャロコーヒー特有の強い酸味が抑えられ甘い香りが強く際立つようになり、ローストによる香ばしさと混ざりあって、キャラメルのような甘い風味を感じられるようになります。
また、苦みとコクのバランスが良く、後味はスッキリとしていて、とても飲みやすいです。
キリマンジャロコーヒーは淹れ方によって、異なる味わいを楽しむことができます。
ここでは、「ペーパードリップ」と「フレンチプレス」で入れたキリマンジャロコーヒーの味わいの特徴と淹れ方を解説します!
「ペーパードリップ」は、ペーパーフィルターにコーヒーの粉を入れて上からお湯を注いで抽出する方法で、自宅で簡単に本格的なコーヒーを淹れることができます。
ペーパーフィルターの繊維を通すことでコーヒーの油脂成分がろ過され、スッキリとした味わいになります。
キリマンジャロコーヒーをペーパードリップで淹れる時はお湯の温度が高すぎると、キリマンジャロコーヒー本来の風味が飛んでしまうので、75℃~80℃のお湯で淹れるようにしましょう。
また、ドリップする時になるべく時間をかけずに手早く太めのお湯を注ぐことで、キリマンジャロコーヒーの旨味成分を逃さずに抽出できます。
最近人気が出てきているのが、コーヒー抽出器具「フレンチプレス」を使用した淹れ方で、ガラスポットにコーヒーの粉をセットしてお湯を注いで数分間置くだけで、コーヒーを淹れることができます。
抽出テクニックがいらないところがフレンチプレスの最大の魅力で、コーヒー初心者におすすめの抽出方法です。
コーヒー豆に含まれる油脂成分まで抽出するので、酸味・苦味・旨味すべてをしっかり味わうことができるのも特徴です。
キリマンジャロコーヒーをフレンチプレスで淹れる時は、軽くスッキリした飲み口に仕上げるなら短い抽出時間で、酸味をしっかり感じたいなら長めの抽出時間で淹れましょう!
最後にキリマンジャロコーヒーのおすすめの飲み方や楽しみ方をご紹介します!
キリマンジャロコーヒーの酸味が苦手な人への対策方法やキリマンジャロコーヒーを使ったアレンジレシピもあるので、よければ参考にしてみてくださいね。
キリマンジャロコーヒーの酸味が強すぎると感じてしまう人には、他のコーヒー豆とのブレンドがおすすめです!
特におすすめの組み合わせはブラジルコーヒーで、キリマンジャロコーヒーの甘い香りと深いコクを生かしながら、ブラジルコーヒーの苦みとコクによって酸味を抑えたマイルドな味わいに仕上がります。
他にはグアテマラコーヒーとのブレンドがおすすめで、こちらも口当たりがマイルドになり、上品な酸味と香りが感じられます。
コーヒーとして楽しむだけでなく、キリマンジャロコーヒーの爽やかな酸味を生かしてコーヒーゼリーを作ってみてはいかがでしょうか。
キリマンジャロコーヒーは苦味が少ないのでコーヒーゼリーにピッタリの銘柄なんです!
ミントや生クリーム、アイスクリームなどのトッピングをしてカフェスイーツ風に仕上げるのもおすすめですよ。
自宅でおいしいキリマンジャロコーヒーを入れる自信がない人や、プロの味を楽しみたい人は、自家焙煎カフェに行くのがおすすめです!
自家焙煎カフェでは店舗で焙煎を行っているので、焙煎し立て・挽きたてのキリマンジャロコーヒーを楽しむことができます。
コーヒーを知り尽くした専門家が一杯一杯丁寧に入れたキリマンジャロコーヒーは、雑味がなく芳醇な味わいと香りを堪能することができます。
コーヒー豆を販売している店舗も多いので、気に入った焙煎度合いのキリマンジャロコーヒーを購入して自宅で飲むことができるのもおすすめポイントです!
キリマンジャロコーヒーの味や香りの特徴や産地、おいしい入れ方やおすすめの飲み方や楽しみ方について解説しました。
アフリカのタンザニアの高地で栽培されるキリマンジャロコーヒーは強い酸味と深いコク、華やかな香りを楽しむことができます。
また、キリマンジャロコーヒーは焙煎度合いや入れ方によって味わいが大きく変化するのも特徴です。
自分好みのキリマンジャロコーヒーを見つけて、ゆったり至福のコーヒータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。
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